にきびの治療


にきびの主な治療法は、大きく分けると5つのアプローチがあります。

1.一つ目は、適切なスキンケアやケミカルピーリングなどで、これ以上毛穴の詰まりが起こらないようにするために、古い角質や皮脂汚れを除去することです。

2.二つ目は、抗菌作用のある内服薬・外用薬やレーザー治療で、繁殖してしまったアクネ菌を殺菌することです。

3.三つ目は、ビタミンCのイオン導入やプラセンタ注射などで、抗酸化作用のある成分で活性酸素を抑制し、にきびの炎症を抑えることです。

4.四つ目は、ディエイジやLEDなどで、ターンオーバーを活性化させ、皮膚を再生することです。

5.最後は、サプリメントや漢方薬、ホルモン治療などで、体質を改善し、皮脂の過剰分泌などのにきびを引き起こす要因を除去することです。

どれが自分に合っているのか、すぐに見つけるのは困難かもしれません。

にきびの程度や緊急性、費用などを考えて、良い選択をしてください。

では具体的ににきびの治療法を見ていきましょう。


・スキンケア

さまざまなメーカーから、にきび対策用のスキンケア製品が出ています。

クレンジング、洗顔、化粧水、美容液、乳液などのにきびケアセットになっているものも多いです。

これ以上、毛穴の詰まりを起こさないために、スキンケアは基本となります。


・内服薬(飲み薬)

市販されている飲み薬もあれば、皮膚科から処方される飲み薬もあります。薬局や医師に相談してください。


・外用薬(塗り薬)

有名なクレアラシルをはじめとした市販されている塗り薬もあれば、皮膚科から処方される塗り薬もあります。薬局や医師に相談してください。


・サプリメント

ビタミンやミネラルを配合したにきび用のサプリメントがあります。栄養バランスをサポートし、肌のターンオーバーを正常にし、にきびを改善します。


・漢方薬

体質を改善してにきびを治す漢方薬もあります。医師や漢方薬専門店などに相談してください。


・ピーリング

ピール(peel)とは、英語で「皮をはぐ、むく」という意味です。

ピーリングで、古くなった角質層を取り除くことで、肌のターンオーバー(新陳代謝)を活発にして、にきびを治します。

ピーリングには、さまざまな種類があります。

酸性の薬を使い肌の表面を溶かすケミカルピーリング、工業用微少ダイヤモンドを使用し角質を除去するクリスタルピーリング、レーザー光線を使用するレーザーピーリングなどです。

医師やサロンなどで専門家によく相談してください。


・イオン導入

イオン導入とは、微弱な電流を利用して、通常では浸透しづらい有効成分をお肌の真皮層まで届けるものです。

抗酸化作用のあるビタミンCをイオン導入することで、炎症の原因となる活性酸素の働きを抑えることができます。

また、ビタミンCにはメラニンの生成を抑え色素沈着を防ぐ効果があるため、にきび跡の色素沈着にも効果的です。

医師やサロンなどで専門家によく相談してください。


・プラセンタ注射・オゾン注射

炎症したにきび肌に、プラセンタやオゾンを注射することで炎症を早く沈め、跡を残さないようにします。

プラセンタ注射は、プラセンタの細胞を活性化する作用と抗酸化作用をにきび治療に応用したものです。

抗酸化作用により、にきびの炎症を抑え、また、細胞を活性化することにより、皮膚の新陳代謝を高めることで、にきび跡の色素沈着を防ぐ効果があります。

オゾン注射は、オゾンの持つ抗酸化作用と殺菌作用を、にきび治療に応用したものです。

オゾンの気体を注射することで、炎症を早く抑えることができます。

医師やサロンなどで専門家によく相談してください。


・レーザー治療

炎症したにきびや膿の溜まったにきびに対し、レーザーを照射することで、熱により炎症部を殺菌し、鎮静化させます。

真皮まで加熱させることでコラーゲンの増生を促し、にきび跡の凹凸や毛穴を引き締めることができます。

照射直後からにきびが少し目立たなくなりますが、繰り返し受けることでより高い治療効果が得られます。

医師やサロンなどで専門家によく相談してください。


・LEDダイオード

LEDは美容業界でも注目を集めています。

とくににきびの炎症を抑えることや、皮脂分泌を抑制する働き、コラーゲン合成を活発にさせる効果などがあり、多くの美容クリニックやエステティックサロンで用いられるようになりました。

赤のLEDライトは、肌細胞を活性化し、コラーゲンを作り出す線維芽細胞を増殖させます。

ターンオーバーを活発にするので、にきび跡の色素沈着にも効果的です。

青のLEDライトは、アクネ菌を殺菌するので、炎症にきびを早く沈静させる効果があります。

黄のLEDライトは、角質層のターンオーバーを正常に保ち、メラニンの排出をスムーズにする作用があります。

医師やサロンなどで専門家によく相談してください。


・ディエイジ

マイクロニードルを肌に刺入し、真皮層に熱損傷を生じさせます。

この熱損傷により、傷を治そうとする人体の創傷治癒作用が活発になり、コラーゲンの生成が促進され、お肌の内側から皮膚の再生が起こります。

これによりにきび跡の凹みが目立たなくなります。

医師やサロンなどで専門家によく相談してください。


・ホルモン治療

女性の生理前のにきびの原因のひとつとして、ホルモンバランスの乱れがあります。

子宮や卵巣などの婦人科系の病気がある場合も、ホルモンバランスが乱れ、にきびができることがあるようです。

場合によっては根本的にホルモンバランスの治療が必要なのかもしれません。

にきびがなかなか治らないという場合には、婦人科を受診されてみてはいかがでしょうか。