にきびの段階


にきびには、出来始めの初期から末期まで、複数の段階があります。なるべく早い段階で進行を食い止めるために、にきびケアが大切です。


・透明にきび

皮脂や古い角質が混ざりあって角栓(コメド)と呼ばれる芯が形成されます。これが毛穴を詰まらせる直接的な要因です。角栓が形成されると、いわゆるにきび予備軍となり、にきびの発生は時間の問題となります。


・白にきび

毛穴が塞がれると皮脂が閉じ込められます。その結果、毛穴が盛り上がって、白い点状に見えるにきびの初期段階です。毛穴の中で角質や皮脂が固まっているので、押すと固い感じがします。つぶすと、毛穴からゴマ粒みたいな角栓がでてきます。


・黒にきび

毛穴の中で詰まった角質や皮脂が毛穴を押し広げ、毛穴が開いた事によって、その入り口部分が酸化して黒く変色している段階です。黒にきびの発生率は比較的低いようです。しかし、黒にきびが発生してしまうと、色素沈着の恐れがありますので、絶対に手で触らないようにしましょう。


・赤にきび

白にきび・黒にきびが悪化したにきびの段階です。皮脂がたまった毛穴の中で、皮脂を栄養源としている嫌気性のアクネ菌が繁殖します。人の体は、細菌が増殖すると好中球(白血球の一種)が働き、菌の繁殖を抑制しようとします。毛穴でも同様に、アクネ菌を好中球が抑えようとする際に活性酸素が発生するため、これが皮膚の炎症を起こし、赤くなった痛みを伴うにきびとなります。クレーターのようなにきび跡ができてしまう恐れがありますから、にきびケアにも注意が必要です。


・黄にきび

赤にきびの炎症が進行し、毛穴周辺の皮膚の組織が破壊され化膿した状態のにきびの段階です。この段階だと真皮まで傷付いてしまうこともあるので、炎症が治まった後も、クレーターや、赤や茶色のシミのような色素沈着など、にきび跡が残ってしまう可能性があります。


・紫にきび

しこり状態になっていて、痛みはそれほどなく、赤黒く大きく盛り上がっているにきびです。中は膿(うみ)や血が混ざったものが溜まっています。膿の正体とは、アクネ菌を撃退するための好中球や、アクネ菌の死骸です。ここまで来ると最悪の状態で、確実に真皮にまで炎症は到達しており、にきび跡が残ることは避けられません。